開業資金っていくら必要?お店を始める前に知っておきたいこと

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開業資金っていくら必要?お店を始める前に知っておきたいこと

「ワシは貯金なんかゼロ(笑)」

僕が若い頃、開業経験のある同僚のおじさんにアドバイスをもらおうと

僕「将来開業したいのですが貯金はいくらあればいいですか?」

おじさん「ワシは貯金なんかゼロやったぁ(笑)」

聞く人、間違えました…

借り入れしたい金額の三分の一は必要

その後、時は経ち開業に向けて動き出すときが来ました。

僕が開業時に銀行から借り入れた開業資金は1200万円。

個人事業主で初めての借入れは、銀行より「近くの信用金庫」や「日本政策金融公庫」の方が比較的借入しやすいです。

信用金庫」は地域の中小企業や住民に寄り添い、地域を支える金融機関なので親身になってくれます。

日本政策金融公庫」は国が100%出資した政府系金融機関で、創業資金や事業資金を借りる際によく利用されます。創業者向けの参考資料が豊富にあるので使い勝手が良いです。

銀行は資産を見られているのでよっぽどの信用、または担保がないと借入れさせてくれません。

銀行にある程度預金ができていれば、借入できたかもしれませんが、安い給与の私たちには見向きもしてもらえませんでした…

また、開業のため会社員を辞めてしまっていたのでただのフリーター、無職ですので太刀打ちできないのも無理はありません。

会社員ならもう少し融通はききます。なので会社員の時に融資を受けて受けてから会社員を辞める方法もありです。融資を受けやすいですが、会社員の時に開業の準備をするのは時間の制限もあり、大変です。

僕の貯蓄のわずか(ほぼ無いに等しい)と妻の貯蓄の400万円程だったので、信用金庫からなんとか資金の3倍1200万円満額借り入れができました。

プラス身内から400万円の運転資金を借りて全部で2000万円の借り入れです。

ちなみに返済は7年で完済と、結構厳しい返済となりました。

『開業資金』は店舗の建築、厨房設備やその他の備品代としての借り入れ。

『運転資金』は開業してから仕入れる食材費や人件費、広告や電気光熱費などの借り入れ。

「日本政策金融公庫」はお店をオープンした後に融資を受けやすいと聞き、もう少し早く知りたかったと思いましたが、どちらにせよ、借りれればオッケーです!

ちなみに「日本政策金融公庫」と「信用金庫」のどちらからも借入することも出来るようです。

とりあえず、先に「日本政策金融公庫」に相談しに行きましょう。

親身に相談に乗ってもらえ、数字も見えてきます。

数字が見えてくると話が具体的に進みます。借入金額も妥当なものか確認できます。

「小さく始めて大きく育てる」のが経営の基本。

初めから大きな金額をかけるのはリスクがあります。

省けるものは省いていきましょう。

さまざまな条件によって変化するので必ずしもとは言えませんが大体、借入したい金額の3分の1は自己資金で用意した方が良いですね。

とは言っても資金が貯まらないから開業をかなり遅らすとそれはそれで機会損失になりかねません。

資金が貯まらないなら、規模を小さくして始めるなど、ほかの方法も視野に入れてみても良いかもしれませんね。

余談ですが

何処にもドリームキラーがいます。

実際、僕たちの時も銀行や義理の両親など周りからやめた方がいいと言われました。

でも、その人たちは飲食店の経験がありますか?

ないですよね。

飲食店経営の成功者からの助言は聞けばいいのですが

飲食店の成功体験のない人からの話は聞かなくて大丈夫です。

きっちり「事業計画書」を書けば自ずと見えてきます。

また、万が一失敗した時のA案・B案も持っていればなお安心です。

自分のお店はほかの人は責任を取ってくれません。

自分で考え、決定しましょう。

やるなら「今でしょう」

ある程度こなせるようになったら、なるべく早く起業した方が良いです。

私たちがお店をオープンして2年目に「東日本大震災」が来て、しばらく客足が遠のきました。

10年目に「コロナ」が来て、しばらく営業時間の短縮や休業を余儀無くされました。

それでも永く営業して来たおかげで復活も早かったです。

周りの人たちのことを聞いて開店を遅らせていたら、お店を存続させることはかなり厳しかったかもしれません。

タイミングを見計らっていたら、いつまでも波に乗れません

「準備が出来た」と思ったら思い切って決断しましょう。

融資の依頼の前にやるべきこと

自己資金の有無に関係なく融資のお願いの際にもう1つ必要なことは

開業の事業計画書を提出することです。

これが無いとただでさえ、何処の馬の骨かも分からない私たちのなんのための融資か、本当に信用して良いかの判断が出来ないので、必ず事業計画書を緻密に計画を立ててから融資のお願いに行ってください。

事業計画書のテンプレートは「日本政策金融公庫」「独立行政法人中小企業基盤整備機構」のホームページから入手することが出来ます。必ずこちらを全て埋めてから融資の依頼をしましょう。

振り返ってみて

当時は銀行融資を受けるのに貯蓄がいくら必要は全くわからず、結果的に妻のお陰で無事に借り入れができましたが、後々振り返って見ると僕の貯蓄がないのはかなりリスキーなことだったなと肝を冷やしました。

融資を受けれるかの銀行の審査を待つ1ヶ月間は祈るような想いで日々過ごしていました。

融資を受けれないとすべて白紙。

人生最大の目標の一つ『自分のお店を持つ』ことが叶わなくなりますからね。

とは言え給料の低い飲食業で貯蓄をするのは簡単ではありません。

実家住まいならまだしも僕は一人暮らしをしていたのでかなりカツカツの生活でした。

貯蓄無かった僕が言うのもなんですが、将来お店の開業が目標にある方はできるだけ、貯蓄をすることをおすすめします。

まとめ

融資をお願いするこちらにも不安はありますが、銀行側にも不安はあります。

そこをどれだけ信用してもらうかで融資が決まります。

誠心誠意思いの丈をぶつけ、自分たちの夢への実現に向けて融資を受けられるように準備万端で向かいましょう。

  • 事業計画書を作成する
  • 必要な資金の額を割り出す
  • 開業資金の3分の1を貯蓄する
  • 「日本政策金融公庫」や「信用金庫」に融資を依頼する

何事も計画を立てて目標に向けて進んで行きましょう。

一緒に長く続くお店を目指しましょう。